鹿島の来季監督として契約交渉のため来日したトニーニョ・セレーゾ氏(57)が、異例の“再任あいさつ”を行った。19日、茨城・鹿嶋市内のクラブハウスを訪れ交渉。午後の練習にも顔を出し、前回指揮を執った00年から6年間、一緒に戦ったメンバーらと再会し「元気にしてたか?」と旧交を温めた。退任が決まっているジョルジーニョ監督とも、選手の状態や評価の情報交換をするなど、クラブ史上初めて新旧監督による引き継ぎ作業を行った。

 ジョルジーニョ監督の計らいでもあった。セレーゾ氏の来日に「練習も見てほしい。直接話をすれば、鹿島のプラスになる」と次期監督を歓迎。新体制発足前の接触は、極めて異例だが選手からも「鹿島っぽいよね」と声が上がるなど、後腐れはない。またフィジカルコーチには、かつてのスタッフであるマリオ・アウグスト氏が浮上。天皇杯を戦う一方で、着実に準備は進んでいる。