清水の鹿児島キャンプに練習生として参加しているJFAアカデミー福島のMF金子翔太(17)が、高校に籍を残したままJリーグに出場できる特別指定選手として登録されることが6日、有力となった。原靖強化部長(45)が「話を進めていけたら」と明かした。金子は小学生の頃からプロ入りを夢に抱いており、今後のさらなる飛躍を誓った。

 清水に練習参加している金子が、プロへの階段をまた1歩上ることになりそうだ。原部長が「練習参加の日程延長も考えている。今後は、アカデミーさんと話し合いを行った上で進めていけたらと思っている」と話し、特別指定選手への登録を検討していることを明かした。

 金子は164センチと小柄ながら、状況に応じた判断能力に優れ、決定的なパスだけでなく得点力も高い攻撃的MF。昨年の高円宮杯東北プリンスリーグでは2位に大量11点差をつける20得点で得点王に輝くなど、チームの同杯プレミアリーグ昇格への原動力となった。

 清水でも、今季ここまでに行われた3試合の練習試合すべてに出場。本職はトップ下だが、右FWや左FWもこなし、ユーティリティープレーヤーとして高い能力を発揮してきた。原部長は「戦術理解度も高くて、プレーの判断スピードが速い。アカデミーさんの教育もあり、人間性も素晴らしい。練習参加後も大きく成長している」と高評価。アフシン・ゴトビ監督(48)もFW白崎凌兵(19)ら主力組に次ぐメンバーと共に起用するなど、既に首脳陣からの評価も高い。

 昨季は、今季筑波大から新加入したFW瀬沼優司(22)が特別指定選手として5試合2得点と活躍。MF石毛秀樹(18)も同登録選手を経てプロ契約を結んだ。この日、2部練習で汗を流した金子は「練習参加してプロへの気持ちはより強くなった。自分も早く同じ世界に飛び込んでいけるように、自分のプレーを出し続けていきたい」と、目を輝かせた。【前田和哉】

 ◆金子翔太(かねこ・しょうた)1995年(平7)5月2日、栃木県生まれ。今市第三カルナヴァルを経てJFAアカデミー福島在籍。昨年、高円宮杯東北プリンスリーグ優勝。20得点を挙げ得点王に輝いた。164センチ、58キロ。利き足は右。家族は両親と兄。血液型O。