Jリーグがきょう2日に開幕する。1日、名古屋と激突する磐田は非公開で最終調整。過去5勝1敗1分けと開幕戦に抜群の相性を見せる新加入のDF伊野波雅彦(27)が「コンディションは昨季以上。結果にこだわりたい」と意気込みを語った。

 磐田で初の開幕を迎える伊野波は、開幕戦勝利への相性は抜群だ。東京、鹿島、神戸で7度開幕を戦い、東京時代の07年、広島に2-4で敗戦した以外、負けていない。「黄金期のジュビロに近づきたい」との目標を掲げる3バックの柱は「去年の開幕よりは、自分の体的にもすごいいい感じできている。万全の状態で試合に挑める。内容より、しっかりと結果にこだわってやっていきたい」と話した。

 センターバックはもちろん、右も左も、どのポジションもこなす。キャンプ期間中は左足の精度を高める課題を自ら掲げ、左足でボールをキープすることを意識した。「自分の感覚の中である程度、使える範囲になってきた。あとは精度やバリエーションを増やすことを伸ばしていければ。チームのために勝てるように、自分が起点となってやっていけるよう、チームも自分も成長できたら」。

 名古屋との対戦は6連敗中。アウェーに限れば、04年3月20日以来、勝利から遠ざかっている。相手は、日本代表の経験を持つMF藤本淳吾(28)FW矢野貴章(28)玉田圭司(32)ら攻撃力が高く、伊野波は「個の能力で1発がある。ロスタイムを含めて、すきを与えるとやられてしまう。僕を含め後ろ3枚がカギになると思うので。チーム全体でコンパクトに保ちながらやっていけば」と意欲を見せた。

 キックの精度が高い伊野波の加入で大胆なサイドチェンジや、前戦へのロングパスなど後ろからの攻撃オプションが確実に増えた。「それでコマちゃん(駒野友一)やサイドの選手が生きれば。今までのジュビロの色も出しつつ、流れが良くない時にチームとしての変化を与えたいときに出していければ」。守備の要、攻撃の起点として、磐田の伊野波が開幕で強さを発揮する。【岩田千代巳】