磐田はナビスコ杯・川崎F戦を控えた2日、磐田市内で非公開練習を行った。公式戦の最近3試合で10得点と攻撃は波に乗っているが、守備は先月30日の鳥栖とのリーグ戦でFW豊田陽平(27)に3点を与えてしまった。特にセットプレーからの失点が多く、対策が迫られている。

 守備陣を技術面、精神面で支えるのは日本代表DF伊野波雅彦(27)だ。川崎F戦ではDF菅沼駿哉(22)桜内渚(23)と最終ラインを務める可能性が高い。鳥栖戦は日本代表から戻った直後でベンチだった。「出てなくて同じ選手に3点やられると、出ていないなりに悔しい。試合中に、自分たちで考えながら臨機応変に修正していくことが大事」と振り返った。

 鳥栖戦では相手CKで、ゾーンディフェンスのマークが曖昧になったところを狙われた。伊野波は「ゾーンの中でも豊田にはマンツーマンで付くとか。試合の流れの中で気付いて修正していかないと、これから先は厳しくなっていく」と話す。声をかけ合えば防げたCKもあっただけに、守備陣を引き締める伊野波のリーダーシップに期待がかかる。

 連戦が続くが「それが普通だしみんなやっていること」と頼もしい。ピッチ外でも桜内ら若手と食事に出かけるなど、積極的にコミュニケーションを取る。「チームとしていい流れには乗ってきている。もう一つ足りないのは、臨機応変な部分と流れに乗ること。守備陣として失点0に抑えることが大事」と力強かった。【岩田千代巳】