借りを返すチャンスが訪れた。仙台は今日10日、ホームでアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)FCソウル(韓国)戦に臨む。手倉森誠監督(45)は2日に1-2で敗れた敵地での前回対戦からスタメンの入れ替えを示唆。「我々に分がある」とE組首位との対戦に自信をのぞかせ、アジア初勝利を誓った。

 リベンジマッチへ手倉森監督は強気だった。「前回敗れはしたけど、ホームで勝てると自信を得たゲームでもあった。それを証明してみせたい」。理由の1つが先発メンバー。DF角田の復帰に伴うダブルボランチの採用、韓国に同行しなかったDF石川やMF菅井の起用など、前回対戦から5人前後の入れ替えが見込まれる。「1週間で2度やる相手にはメンバーを変えたかった。新しく出る選手に対して、ソウルのスカウティングは十分じゃないだろう。そこに付け入るスキがある」と言い切った。

 2つ目の根拠がアウェーで2点を先行された後の内容。ポゼッションで上回り、相手GKの退場もあったとはいえ、もう少しで同点というところまで迫った。手倉森監督は「あの勢いのままで入れれば、確実に点を取って勝てるだろうな、と。我々の仕掛けの速さと彼らの守備における敏しょう性では、ウチに分がある。90分トータルでは、ソウルが確実に足が止まるということも分かった」と止まらない。ともに公式会見に出席したDF鎌田も「失点後の戦い方をキックオフからできれば、かなりいい試合になる」とうなずく。

 FCソウル戦後には中2日で東京戦。15日間で5試合を消化する過密日程も後半戦に入った。ACLは2分け1敗、Jリーグでも6日の新潟戦に敗れ、国内外で波に乗りきれていない。それでも、手倉森監督は「ビッグシティに東北の杜(もり)の都が勝って、ACLもJリーグもここからなんだと示す戦いをしたい。1つのきっかけがあれば疲れも吹き飛んで、勝ち続けられるメンバーだと思っている」。強がりでないことは、結果で示す。【亀山泰宏】