<ACL:浦和3-2広州恒大>◇1次リーグF組◇24日◇埼玉

 浦和はホームで広州恒大(中国)に逆転勝ちし、決勝トーナメント進出に望みをつないだ。前半に先制されたが、トルキ・モフセン主審(イラン)のジャッジのくせを研究し、FW興梠慎三(26)らのゴールで勝利につなげた。5月1日の最終戦はアウェーでムアントンと対戦する。

 イエローカード5枚、レッドカード1枚、PK2つに広州のリッピ監督の退席。厳しい判定を連発した主審を味方につけたのは浦和だった。後半7分に同点ゴールを決めたFW興梠は「主審が敵か味方かは分からないけど、柏戦で4本PKを取ったことは、監督から試合前に話があった。だからペナルティーエリア内ではどんどんチャレンジしようと話していた」と振り返った。

 モフセン主審は3日のACL水原-柏戦(6-2で柏の勝利)で水原に4本のPKを与えていた。勝敗のカギはジャッジと事前のスカウティングでつかんでいた。前後半1度ずつのPKを獲得し、流れをつかんだ。後半42分にはオフサイドが取り消され広州の得点が認められるなど、浦和側に不利な判定もあったが、冷静に勝ち点3を獲得した。

 前半24分にMF阿部がPKを失敗。「その後の15分くらいは、点を取られたこともあって最悪だった。まだ精神的に弱い」と自らが切り替えに苦労したことを明かした。直後に失点するなど、雰囲気は悪くなりかけた。だがハーフタイムでは全員が逆転への手応えをつかんでいた。DF槙野は「試合はコントロールできていたし、みんなで『絶対に逆転できる』と話していた」と言ったように、興梠の同点ゴールに続き、阿部が汚名返上の2点目。3点目は興梠が事前の研究通り、ペナルティーエリアで1対1の勝負を挑んだ末に得たPKをマルシオが沈めたものだった。残り2分で出場したMF山田暢はイエローカードをもらったが、広州DFチャンを退場に追い込むなど冷静に戦ったことで主審を味方につけた。

 最終戦のムアントン戦は勝利が絶対条件。全北の負けを待つ状況は厳しいが、勢いづくには十分な逆転勝ちだった。【高橋悟史】