<ACL:柏3-2全北現代>◇決勝トーナメント1回戦第2戦◇22日◇柏

 日本勢で唯一勝ち残っている柏が、全北現代(韓国)に競り勝ち、2戦合計5-2で初の8強入りを決めた。アウェーの第1戦で先制点を挙げたFW工藤壮人(23)が、ダメ押しの3点目。W杯最終予選に向けた日本代表メンバー発表前日に、ザッケローニ監督が視察する中で持ち前の決定力を見せつけた。柏は8月21日、9月18日に準々決勝を戦う。

 エース工藤がザッケローニ監督に猛アピールした。2-1の後半24分。MF大谷主将のスルーパスからDFライン裏に抜け出す。1対1となったGKの動きを冷静に見極め、左足でゴール左へ流し込んだ。「GKが1歩も動けなかったですから、気持ちよかった」。8強入りを確信したサポーターは、歓喜の雄たけびでたたえた。

 実は前日21日の練習後、工藤の代表入りへの意欲をさらにかきたてる男がクラブハウスに現れた。ユースからの同僚、ハノーバーDF酒井宏樹。ドイツへ渡ってからもネットで成績をチェックし、ひんぱんに連絡も取ってきた。ハノーバーで先発に定着しても「あいつは波が大きい。調子に乗りすぎないように言っておきます」。親身になっていつも心配してきた親友だ。「あいつは完全にコンフェデ杯の頭になっていました。選ばれた気でいました」と笑う。刺激を受け、「代表アピール弾」を決めないわけにはいかなかった。

 ただ“御前弾”以上にうれしかったのが、ACLの8強進出だ。オークランドシティ、モンテレーを破って4強入りした11年クラブW杯を鮮明に覚えている。「あの舞台が自分をより成長させてくれた。だからまたあそこに戻りたい」。今年はモロッコで開催されるため、当時のように開催国枠では出場できない。ACLの頂点に立つしかない。

 将来的には酒井のように海外でのプレーを視野に入れる。「こういう舞台で活躍すれば自分の価値も高まる。海外でどういうプレーができるかも想像してしまいます」と打ち明けた。ただ現時点で目指すのは柏の一員として海外で戦うこと。「今はレイソルが世界で戦えるようにプレーするだけ。クラブW杯を目指してやっていくだけです」。あこがれの舞台へ、また1歩近づいた。【千葉修宏】