<J1:清水3-1大分>◇第16節◇13日◇アイスタ

 清水が大分を下し、連敗を2で止めた。0-0で迎えた後半22分、CKからDF平岡康裕(27)が頭で押し込み先制。同31分にはセットプレーから再び平岡のヘッドで追加点。41分には、カウンターから途中出場のFW石毛秀樹(18)が3点目を決め勝利を引き寄せた。試合終了間際に1点返されたが、清水は今季リーグ戦最多となる3発の快勝でリーグ再開後、初白星を挙げた。

 頼れるセンターバックがチームを救った。最下位の大分相手に、ホームで「勝ち点3」を取りたい一戦だった。前半から圧倒的にボールを支配し再三の決定機をつくるも、大分の人数をかけた守備ブロックを崩せない。その嫌な流れを断ち切ったのは平岡だった。MF河井陽介(23)が蹴ったCKを、ニアで待ち構え頭でどんピシャリと合わせた。

 平岡は「前半からCKがニアで引っ掛かっていたので、自分の判断でニアに飛び込んでみようかなと思った。球の質も良くて当てるだけだった」と狙い通りの得点ににんまり。2点目は中央から頭で押し込んだ。ハットトリックも見えたが「セットプレーが多くて狙おうと思ったんですけど、最後は、石毛のボールが悪くて(笑い)」とジョークを飛ばした。

 この日は富士山世界遺産登録記念試合で、ユニホームはチームカラーのオレンジではなく青だった。平岡は富士宮市出身。青ユニホームでの勝利に「このピッチでオレンジ以外のユニホームは想像していなかったので新鮮だったし、記念の試合に勝てたのは良かった」と笑顔だった。【岩田千代巳】