清水のスピードスターFW村田和哉(24)が29日、今季2度目の連勝に導く活躍を誓った。この日は、次節大分戦に向けて完全非公開で約1時間半の調整を行った。前日28日の逆転勝利の余韻もあり「体のキレもあるし、コンディションも何も問題ない」と充実した表情だった。

 前節鹿島戦では後半42分からピッチに立つと、そのわずか1分後。MF本田拓也(28)のスルーパスに抜け出し、正確なクロスで決勝点をアシストした。20節の湘南戦でも、途中出場から移籍後初得点を決めてダメ押し。8月にチームが挙げた2勝には、村田の存在が欠かせなかった。

 好調の陰には、C大阪時代の先輩・FW播戸竜二(34=現鳥栖)の存在が大きく影響しているという。

 村田

 それまでの流れもあって、途中出場は試合の入り方が難しい。その中で結果を残していた播戸さんの(ウオーミング)アップをまねして、よく話も聞いた。ダッシュを繰り返して、1度思い切り息を上げるようにしている。それが、今生きていると思う。

 当時、スーパーサブとして君臨し、清水戦でもハットトリックを記録した播戸から途中出場の「極意」を学んだ。

 大分戦も途中出場が濃厚だ。相手は現在最下位だが、前節名古屋戦でも1-2の接戦を演じている。さらにアウェーという難しい試合が予想される中、村田の1点が勝敗を分ける可能性も十分に考えられる。「与えられた時間で結果を残すだけ」と村田。3たびチームを勝利へ-。“仕事人”に迷いはない。【前田和哉】