<J1:川崎F2-0広島>◇第25節◇14日◇等々力

 川崎FのMF中村憲剛(32)が試合を決めた。前半10分、DF田中裕のパスをペナルティーエリア内で受けると、ダイレクトで右足を一振り。GKのニアサイドを抜く先制点を決め「シュートを打たないと始まらないので」と振り返った。

 瞬時の判断だった。パスを受ける瞬間、5月10日の清水戦のアシストが頭をよぎった。GKが折り返しのパスを意識しすぎるあまり、空いたニアサイドを通した決勝アシスト。「清水戦の時のGKって、あんなにマイナス(折り返しのパス)を意識するもんなんだって思った。(今日も)ニアが空いていたので狙った」。してやったりの得点。

 日本代表には6月のコンフェデ杯以来遠ざかっているが「今は得点に絡むことしか頭にない」と話し、好調を維持。渋く輝く司令塔の迫力は日々増している。