<J1:横浜1-2名古屋>◇第31節◇10日◇日産ス

 横浜が空回りの連続で7戦ぶりの黒星を喫した。前半8分、ゴール前で名古屋DF阿部の浮き球のパスに、DF中沢がハンド。あっさりとPKを決められ、9月14日C大阪戦以来、約2カ月ぶりの失点で先制された。後半6分にはMF兵藤の右足で追いついたが、直後の8分に右サイドを崩され、勝ち越された。

 胆のう炎で7日まで入院していたMF中村俊輔(35)が欠場。今季初めて司令塔抜きで臨んだが、時間を追うごとにミスが増えた。前半41分には、焦りが怒りとなり爆発。中村の代わりにキャプテンマークを巻いたDF栗原が、自陣ゴール前でFWケネディと接触。詰め寄るケネディに、右手を振り上げビンタするしぐさを見せると、ケネディが派手に倒れ込み、両軍入り乱れて一触即発。栗原とケネディ双方にイエローカードが出され、栗原は「いい行為ではない。反省しないといけないけど、それだけ熱い試合だった」と、試合後は、静かな口調で反省。

 J1最多タイの6戦連続完封はならず、今季ホーム初黒星。中沢は「みんな俊(中村)がいる時と同じプレーをしてしまった」と敗因を挙げた。9年ぶりの優勝へ、残り3試合は1つも落とせない。【由本裕貴】