J2山形を今季限りで契約満了となったDF堀之内聖(34)が、複雑な心境を口にした。クラブの発表から一夜明け、28日の練習に参加。終了後には秋葉、石井、宮阪と恒例のリフティングゲームで笑顔を見せたが「明日(29日)で解散なので、(3人に)負けないように頑張ります」と、少し寂しそうな表情で話した。

 構想外は最終節前日の23日に伝えられたという。3年連続の“戦力外通告”に「今は心身ともに疲れたかな。もう1年やれるのか、周りと相談して決めたい」。新人時代から日々の練習メニューを欠かさず記録してきた12年目のベテランは、年内にも引退か現役続行かを決断するとみられる。

 古傷の膝に不安を抱えながら、今季は自己最多のリーグ30試合に出場。天皇杯では古巣浦和との対戦も実現した。「みんなが支えてくれたおかげ。一番の思い出は(4月に)初スタメンで決めた熊本戦のゴール。不細工だったけど(笑い)」。1年で絶大な信頼を得た背番号5は、静かに山形を去る。【鹿野雄太】