大宮を昨季限りで退団し、ドイツ2部のケルンから清水に完全移籍したスロベニア代表のFWノバコビッチ(34)が27日、三保のクラブハウスで入団会見を行った。チーム最年長となる新ストライカーは「全トレーニング、全試合でベストを尽くすことを約束する」と誓った。契約期間は1年で、背番号は「18」。会見後、全体練習に部分合流し軽めのメニューを消化。期待感が漂う中、エスパルスでの1歩を刻んだ。

 会見場に笑顔で姿を現したFWノバコビッチは、はっきりとした口調で意気込みを語った。「清水は若い選手が多い。その助けになりたい。全トレーニング、全試合で自分のベストを尽くすことを約束する」。写真撮影では背番号「18」のユニホーム姿も披露し、決意を新たにした。

 昨季、期限付き移籍していた大宮では12得点を挙げ、前半戦の快進撃を支えた。実績は十分なだけに、自然と期待も膨らむ。前日26日に成田経由で静岡駅に到着すると、100人以上の清水サポーターが待っていた。横断幕が掲げられ、応援歌で歓迎を受けた。ノバコビッチは「自分にとって新しい出来事だった。本当にうれしく思う。この恩は試合で返していきたい」と、自らに言い聞かせるように言った。

 会見後には早速、全体練習に部分合流。この日はウオーミングアップとシュート練習をこなしてクラブハウスに引き揚げたが、アフシン・ゴトビ監督(49)は「彼が来てくれて本当にうれしい。まだ時差ぼけもある状態だったが、すべてのタッチがほぼ完璧だった」と絶賛。待ち望んでいた新戦力の合流を喜んだ。

 実戦デビューは現時点で流動的だが、ノバコビッチは「(調整が)遅れていることはわかっている。ただ開幕までには、まだ1カ月以上もある。チームとしても強いスタートが切れるようにしっかり調整していく」と誓った。3月1日に迎える名古屋との開幕戦に向けて、徐々に調整のギアを上げていく。【前田和哉】