C大阪に加入したウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(34)が、金言を説いた。宮崎合宿2日目の14日、午前練習で行われたミニゲーム後のことだ。2トップを組んだ日本代表FW柿谷と話し込み、練習後にもMF山口主将らと通訳を介して持論を伝授した。

 「もっと、シュートを打たなければいけない!

 ウルグアイ代表がなぜ強いか分かるか?

 それはもっと、積極的にシュートを打つという姿勢があるからだ」

 合流わずか2日目で、柿谷らの能力を認めたからこその貴重な助言だった。ウルグアイ代表は前回W杯で4強に進出し、フォルランはMVPと得点王を獲得。過去にも30、50年大会と2度の優勝を誇る。日本が昨年8月14日に対戦(宮城)した際には、フォルランに2発、スアレスにも1得点を許すなど2-4で完敗。世界のトップを知る男の言葉には説得力があった。

 柿谷と「J史上最強コンビ」を結成するために、日本語習得に励む。得点場面で「ボールを出せ!」という言葉は、スペイン語では「Dame(ダメ)」。瞬時の判断が求められる試合で「ダメ!」と叫べば、逆にボールが来ない危険性もある。「Dame」は、大阪弁では「アカン」という意味になることを知った勤勉な助っ人は早速、スマートフォンにメモを取った。

 「サッカーの目的はゴールを決めること。選手の能力を見れば、もっとフィニッシュが多くないとね」

 15日の練習試合J2岡山戦で、対外実戦デビューが確実だ。ポポビッチ監督は「彼にとっては久しぶりの試合。ハングリーさを見せてほしい」。いよいよC大阪のフォルランが、ベールを脱ぐ。【益子浩一】