G大阪の元日本代表FW宇佐美貴史(21)が19日、左腓骨(ひこつ)筋腱(けん)脱臼で全治約8週間の見込みと診断された。この日の万博練習場で行われた調整で、強く踏み込んだ際に痛めて倒れ込んだ。自力では歩けず、吹田市内の病院へ直行。松葉づえでクラブハウスへ戻った。3月1日の浦和とのJ1開幕戦(万博)出場は絶望。診断通り4月下旬に復帰しても、J1は8試合前後の欠場が濃厚だ。

 宇佐美が負傷したのは左足首外側付近で、長腓骨筋か短腓骨筋かなどの詳細は発表されていない。通常は保存治療しても再脱臼の可能性が高く、手術を選択する場合が多いという。

 ドイツから昨季途中に復帰し、J2で18試合19得点の大活躍。J1復帰への原動力となっただけに、長谷川健太監督(48)は「期待が大きかっただけに残念。(宇佐美)貴史の存在はチームにとっても大きい。早く戻ってきて欲しいと思うし、一回り大きくなって戻ってきてくれたら」と話した。6月開幕のW杯ブラジル大会への出場も視野に入れていた宇佐美にとっても、優勝を狙うG大阪にとっても痛恨の負傷となった。長谷川監督は「(W杯イヤーで)代表に選ばれて欲しかった」と肩を落とした。【辻敦子】