キングが強い国立愛をのぞかせた。J2横浜FCのFW三浦知良(カズ)が26日、47歳の誕生日を迎えた。横浜市内で練習後、ファンや報道陣に祝福されたカズは「10年ぐらい前に引退試合は国立でやろうと言ってたのに」と、今年から改修工事に入る国立競技場に言及。3月末にアイドルグループAKB48のライブが行われる情報を挙げ「最後をAKBに取られてしまうのはふがいない。僕としてはサッカーのイベントで幕を下ろしてほしかった」と話した。

 実際には、5月6日に甲府-浦和戦が国立で開催。同25日にはラグビーのアジア5カ国対抗戦が行われる。カズ自身、日本代表やJリーグの全盛期にプレーした聖地。最後の行事を早とちりしてしまうほど、国立への思いは強く、幕引きの日を強く気に掛けていた。「たくさんの思い出がある。寂しい気持ちもあるけど、新しい国立に期待する気持ちもある。あそこで戦った魂は残ってくれるはず」と、自分よりも一足早く区切りを迎える国立に思いをはせた。

 左足痛で今月上旬の沖縄合宿での練習試合は全戦欠場したが、既に通常メニューに復帰。「サッカーへの情熱は、プロになった時と変わってない。いや、それより強くなってるかも」。今年も日本サッカーをけん引する。【由本裕貴】