Jリーグは18日、J1第2節の広島-川崎F戦(8日、Eスタ)に違法な試合操作の疑いが持ち上がり、調査を行っていたことを発表した。八百長などを監視する国際サッカー連盟(FIFA)EWS社から警報があったためで、調査の結果、問題なしとなった。

 10日にEWS社から日本協会経由で広島-川崎F戦について一部ブックメーカー上の賭け方に「小さな異常が見られた」という警報を受信。11日に同社から届いた報告書によると、この試合に対する1種類の賭け方に、普段の10倍近い金額が賭けられていることが嫌疑の対象と記されていた。

 Jリーグは13日に第三者の弁護士らが両クラブ実行委員を事情聴取。日本協会技術委員会や審判委員会に試合分析を依頼し、EWS社以外の機関にセカンドオピニオンを依頼した。15日の両クラブの試合後には対象の選手、監督らを個別聴取するなど調査を進めた。

 結果として全ての聴取において問題が発見されず、EWS社や他の機関からも「不正な関与はなかった」と報告があったことで、八百長なしと結論づけた。11年に日本協会がEWS社と契約を結んで以来、初の警報だっただけに、村井満チェアマン(54)は「(八百長への)情報を共有し、意識付けしていきたい」と力を込めた。【菅家大輔】