サッカーU-19日本代表候補に招集されたJ3福島MF安東輝(18)が20日、合宿先の福島県相馬市で練習試合に出場した。相手は在籍する福島で、45分ハーフの後半にダブルボランチの右でプレーしたが、思うようにボールに絡めず「全然ダメでした」と唇をかんだ。

 福島では広い視野で攻守の起点になり、多彩なパスで試合をコントロールする守備的MF。開幕から全12試合に出場し、2点を挙げる活躍が評価されて代表候補に選出された。鈴木政一監督(59)は「ハードワークしてくれていたし、悪くない。サイドバックもできるというので、仕掛けて点を取る戦術の中でレベルアップしてほしい」と複数のポジションでの起用を想定していることを明かした。

 19日に合流した合宿で安東は「いい刺激を受けています」。17日のJ1C大阪戦で決勝ゴールを決めた浦和MF関根貴大(19)とも話をして「自分より高いレベルでプレーしてる人が多い。目指せるところまでしっかりやらないと」と気持ちも高まっている。

 W杯日韓大会を見てサッカーを始めただけに「代表になる権利はあるはず。福島から世界へ、ということは思ってます」。10月にミャンマーで開催されるU-19アジア選手権へ代表生き残りを目指す。【成田光季】

 ◆安東輝(あんどう・あきら)1995年(平7)6月28日、大分県臼杵市生まれ。小1でサッカーを始め、中1からJFAアカデミー福島に3期生として所属。広野中、富岡高に通いながらU-16、18代表に選出された。震災後はサテライト校の三島長陵高(静岡)に通学。昨年11月に湘南入り、福島へ期限付き移籍した。173センチ、68キロ。家族は両親と姉、弟。

 ◆U-19日本代表

 来年5~6月にニュージーランドで開催されるU-20W杯を目標にする。10月にミャンマーで行われるU-19アジア選手権でW杯出場権獲得を目指す。現時点で代表候補は23人。今後は6月にUSA遠征と神奈川合宿、8月にSBS杯国際ユース大会、9月にベトナムで国際大会に出場予定。アジア選手権メンバーは22人。