清水は御殿場キャンプ4日目の25日、JFLのホンダFCと練習試合(45分×2本)を行った。主力組で臨んだ1本目は5-0で快勝。前半戦でわずか4試合の出場に終わったMF本田拓也(29)を起用した1ボランチが機能。FW大前元紀(24)が2得点2アシストの活躍を見せるなど、終始相手を圧倒した。また、控え組が出場した2本目は0-2で敗れた。

 順調な調整ぶりを証明した45分間だった。御殿場キャンプ初戦となったホンダFC戦で、清水のアフシン・ゴトビ監督(50)は、これまでの2ボランチから1ボランチにシステムを変更。前半戦の出場がわずか4試合だったMF本田を起用し、トップ下にはMF竹内涼(23)とMF六平光成(23)を置いた。

 この中盤が機能した。1点を先制して迎えた1本目の5分、相手陣内の深い位置で六平がボールを奪うと、FW大前のスルーパスからFWノバコビッチ(35)が加点。同7分には六平のサイドチェンジを起点に、ノバコビッチが2点目をマークした。

 同29分にも六平の折り返しに竹内が左足でネットを揺らすと、極め付きは同33分だった。MF本田のロングパス1本にFW大前が裏に抜け出し、1トラップから豪快なオーバーヘッドをたたき込んだ。

 3試合1得点に終わった中断前のナビスコ杯からきっちり変化を見せ、格下相手とはいえ大量5得点。それでもMF本田は「コンディションはかなり良くなってきたけど、もっと上げられる」。FW大前も「守備の連係をもっと高める必要がある。最高の状態で再開戦を迎えられるようにしたい」と話した。

 キャンプ最終日の明日27日は、慶大との練習試合が予定されている。この日、つかんだ手応えを1歩ずつ確信に変えていく。【前田和哉】