<天皇杯:G大阪5-1金沢>◇12日◇2回戦◇万博

 G大阪の日本代表MF遠藤保仁(34)とDF今野泰幸(31)が、再スタートを切った。2人でダブルボランチを組んで、本拠地万博で開催された金沢戦に先発。今野は1次リーグ敗退が決まった6月24日コロンビア戦、遠藤は同19日ギリシャ戦以来の公式戦となった。攻守でチームをけん引してJ3相手に5得点の大勝劇を演出。今野は「楽しむより必死でプレーした」。遠藤も「状態はまだまだ。これから上げていく」と心地よい汗を流した。

 W杯は苦い思い出だ。1勝もできなかった上に、大黒柱だった遠藤は3戦中2試合に途中出場しただけ。今野も初戦の14日コートジボワール戦で先発漏れし、勝てば決勝トーナメントに進出していたコロンビア戦ではPKを与えてしまった。長谷川監督は親心から「サッカーの出来事は、サッカーで乗り越えるしかない」とゲキ。チームはリーグ戦でJ2降格圏の16位に低迷。19日甲府戦から再開するリーグ戦で浮上するには、2人の力は欠かせない。傷心した男たちが、再び歩み始めた。【益子浩一】