9月開幕の仁川アジア大会(韓国)に出場する男子サッカーU-21日本代表に5日、選出された柏MF秋野央樹(19)が、国際試合でも通用する実力を証明する。今日6日のスルガ銀行チャンピオンシップ、ラヌス戦は先発が確実。柏の下部組織出身で、各世代で日本代表に名を連ねてきたレフティーにとって、ステップアップの場にもなる。

 国際経験は少なくない。11年のU-17W杯はアルゼンチン戦で1得点。「日本では通るパスに足が1歩伸びてきたり、まだ来ないと思ってもどんどん体をぶつけてきたり。日本ではできない経験ができた」と振り返る。物おじもしない。U-12国際大会のダノン杯では、大会アンバサダーの元フランス代表MFジダン氏の頭を、どさくさに紛れて触ったことがある。「Jリーグでも僕しかいないんじゃないですか」とおどけるなど、やんちゃな経験もしてきた。

 パスセンスとビルドアップが持ち味で、本職はボランチながら2日の川崎F戦では左センターバックで先発し好機を演出した。ラヌスに対しても「攻撃は川崎Fに似ている。自分の間合いでやることが大事」と、分析した。柏でタイトルのチャンスは2度目。昨年のナビスコ杯決勝は風邪でベンチを外れたが「まだ伸びますから」。堂々たる態度で、成長の階段を駆け上がる。【桑原亮】

 ◆秋野央樹(あきの・ひろき)1994年(平6)10月8日、千葉・印西市生まれ。小4から柏の下部組織に所属し、U-12~14までエリートプログラム(日本選抜)、U-15以降は各世代で日本代表に名を連ねる。12年8月に2種登録。13年トップ昇格。リーグ戦通算5試合無得点。利き足は左。血液型A。