仙台MF野沢拓也(33)が、明日16日のホーム清水戦で移籍後初スタメン出場する可能性が高まった。14日の紅白戦の1本目はFW武藤を1トップに置く形を試し、1・5列目でプレー。2本目では右MFに入った。6試合ぶりの勝利がかかる本拠デビュー戦へ「勝ちきれない苦しい状況だけど、ホームなので絶対に勝ち点3を取りたい」と静かに闘志を燃やした。

 早くもチームの中心になりつつある。紅白戦では次々とボールが集まり、長短のパスからチャンスを演出。前節甲府戦での働きや練習を重ねる中で、仲間の信頼をつかんだ。武藤は「野沢さんがすごく見てくれているので、良い動きだしをするだけ」。野沢自身も「自由にやらせてもらってるし、起点になったり自分から(裏へ)出ていくことで攻撃の中心になっていきたい」と自覚は十分だ。

 相性の悪さも、この男には関係ない。清水とのリーグ戦は10年以降1分け8敗だが「ちまたでは苦手だとか勝ててないと聞くけど、どんな相手だろうと勝たなきゃいけない」。仙台での初勝利だけを見据え、背番号8がユアスタのピッチに立つ。【鹿野雄太】