J2山形の最年長GK山岸範宏(36)が、今日24日のアウェー松本戦で今季初のリーグ連勝に挑む。ここまで9度の連勝チャンスを逃し続けてきた。1巡目ホームで引き分けた2位松本との対決を制し、プレーオフ圏(6位)進出を目指す。チームは23日、セットプレーなどを最終確認後、長野・松本市入りした。

 山形の守護神、山岸が移籍後初の2試合連続完封勝利を狙う。6月下旬にJ1浦和から期限付き移籍。天皇杯2戦を含め、11戦連続出場中で、第24節千葉戦からはMF宮阪に代わってゲームキャプテンも務めている。20日の天皇杯3回戦(ソニー仙台)では好セーブを連発、失点0で波に乗る。前節ホーム札幌戦は逆転勝ち。引き分けを挟んで3戦負けなしだが、「勝った後の次が大事。安堵(あんど)感が落とし穴にならないようにしたい」と話した。

 石崎監督と選手のパイプ役も担う。元日本代表の経験も生かしたコーチングも的確だ。ピッチに響き渡る心強い重低音ボイス。「天皇杯は、これまで出場機会が少なくて悔しい思いをしていた選手たちで結果を残せた。個々の競争も活性化しチームも強くなる」と前向きだ。

 長距離移動になるアウェー戦前は「勝って、気分良く帰れるように」と選手たちを鼓舞している。失点すれば矢面に立たされるのはGKの宿命。山岸は「勝つために最大の準備をしたい」と一戦必勝を強調した。【佐々木雄高】