清水ユースのDF水谷拓磨(18)が次節アウェー鳥栖戦(30日午後7時、ベアスタ)でJリーグデビューする可能性が27日、浮上した。前節鹿島戦で退場したDFイ・キジェ(23)が2試合出場停止となるため、大榎克己監督(49)が緊急招集。この日からチームに合流すると、実戦練習では早速、主力組の右サイドバックに抜てきされる場面もあった。指揮官は「(先発の)選択肢の1つ」と起用を示唆した。

 水谷は、豊富な運動量と攻守の切り替えの早さが魅力。静岡県選抜として出場したSBS杯ではトップ下も務め、得点も記録するなど攻撃センスも兼ね備える。各年代代表の常連でもあり、2月には公式戦に出場が可能な2種登録が完了。既に公式戦3試合でベンチ入りを果たしていた。

 一昨年には2学年先輩のMF石毛秀樹(19)が、高校在学中にプロ契約した。ナビスコ杯札幌戦では、クラブ公式戦最年少得点記録を更新するなど、その活躍を目の当たりにしてきた。水谷は「うらやましかったし、自分もトップで活躍することが夢だった。出ることになれば、献身的にプレーして勝利に貢献したい」と目を輝かせる。

 全体練習後には最後までグラウンドに残り、シュートに磨きをかけた。「DFでもサイドから得点のチャンスはあるので。とにかく、あと2日アピールして鳥栖戦の先発を狙っていきたい」と気合十分。巡ってきたチャンスをものにする。【前田和哉】