“アニキ”の前でゴールだ!

 清水のMF村田和哉(25)が、明日30日のアウェー鳥栖戦(午後7時、ベアスタ)で尊敬する先輩の前で3戦ぶりのゴールを狙う。鳥栖とは13年の清水加入後、公式戦で3度対戦して無得点。28日、静岡市内で約1時間半の非公開調整に励むと「恩返しの意味も込めて、今度こそ(ゴールを)決めたい」と“四度目の正直”を誓った。恩返ししたい先輩とは、鳥栖FW播戸竜二(35)だ。

 プロ1年目の11年からC大阪で2年間、ともにプレーした関係にある。当時、清水戦でもハットトリックをマークするなど途中出場から得点を量産していた播戸のウオーミングアップ方法は、現在、清水の切り札として活躍する村田を支える。9日のホーム徳島戦で途中出場からホーム通算600号を決めた時には「それがお前の生きる道や!」とお祝いメールも届いたという。村田は「自分の原点を教えてくれた人。気にかけてもらえてうれしいです」と感謝した。

 鳥栖戦はチームとしても今季2度目の3連敗だけは許されない一戦だ。村田はベンチで出番を待つ。鳥栖は今季リーグ最少の17失点と堅守を誇るものの「厳しい戦いになるだろうけど、チャンスは必ずある」とキッパリ。チームを3戦ぶりの勝利へ導く一撃を、ネットに突き刺す。【前田和哉】