清水のMF河井陽介(25)が“頭”で相手の得点源をシャットアウトする。今日11日に天皇杯準々決勝・名古屋戦を控えたチームは10日、約1時間半の非公開調整を消化。練習後の会見で、大榎克己監督(49)は「あまり変えたくはない」と、8戦ぶりに勝利した5日のリーグC大阪戦と同じメンバーで臨むことを示唆。河井の右サイドバック先発が濃厚となった。

 同位置では、圧倒的なスピードを武器に直近のリーグ5試合で4得点と絶好調のFW永井謙佑とのマッチアップが予想される。指揮官も「(ボールを)奪われた後のカウンターに気をつけないと」と、警戒する相手の強みの1つでもある。

 河井は「スピードの部分でまともにやりあったら確実にやられる。読み、ポジショニング、間合いで勝負したい」。慶大出身という経歴を生かした頭脳プレーで「良さ」を消す構えだ。

 この日、報道陣のみに公開された冒頭の15分でも笑顔を見せるなど、順調な調整ぶりを印象づけた河井。痛みを抱える左膝についても「大丈夫!(リーグ)セレッソ戦で勝った流れを消さないためにも、勝って上に進みたい」。「エース封じ」から、4年ぶりの4強をたぐり寄せる。【前田和哉】