J2磐田のMF小林祐希(22)が、19日のアウェー熊本戦で「ストライカーの顔」でチームを連勝に導く。16日、磐田市内で調整した。名波浩監督(41)の体制で、小林はボランチから1列前のトップ下を任されている。非凡なパスセンスに加え、2列目のシュートの意識を増やす意図が込められている。

 小林は「パスも大事」と前置きした上でゴールへの貪欲な気持ちを口にした。「自分は前に言ってなんぼの選手。パサーからストライカーになりたいし点を取りたい」。積極的に仕掛けるだけではない。後ろの疲労を察知すれば、我を抑え、あえて前に行かずに時間をつくる気配りも見せる。状況判断の嗅覚も鋭い。「ストライカーの理想は、ボールを2回しか触ってないとしても2点取ること。攻められて苦しい試合でも決めて勝つ。そういう選手になりたい」と頼もしい。

 名波体制後に唯一敗れた大分戦で、小林は累積警告による出場停止だった。「ここでFWとしての基盤をつくって、J1に昇格して来年はレベルの高いセンターバックと勝負できれば。突き抜けないと」。ゴールに飢える22歳が熊本で、ストライカーの本領を発揮してみせる。【岩田千代巳】