崖っぷちの戦いで“肝っ玉査定”敢行!

 J2札幌の野々村芳和社長(42)が、負ければプレーオフ(PO)進出が消滅する15日の次節アウェー福岡戦で、重圧下での精神的な強さをチェックする。追い込まれた状況でも動ぜず冷静かつ、勝利への強い執念をプレーで示した選手は、現在作成中の15年戦力構想の評価ポイントに加える。斬新な“プチニンジン作戦”で、選手にハッパを掛ける。

 同社長は「こういう状況でびびるようじゃいけない。精神的強さは、こういうときに出る。逆に、落ち着いてプレーできる選手が来季、うちにいてほしい戦力として考えたい」と話した。複数年契約の選手を除き、15年の構想入りが確定しているのはDFパウロンのみ。来季契約が未定の選手は、負けられない福岡戦や、最終磐田戦で肝のすわったプレーを披露すれば、来季構想入りを確定させることもできるという手法だ。

 負ければPO圏消滅の可能性があった讃岐戦は、緊張からか序盤の入りが硬く、前半16分に、簡単に失点し後手に回った。都倉の得点で追いつくも、結果は21位相手にドロー。千葉、大分の敗戦で勝ち点4差のままだが、勝っていれば状況は一気に好転しただけに、もったいない90分だった。

 ある選手は「(讃岐戦は)落ち着いてやれば、もっと点になる場面はあった」と言った。残り2戦は、何事にも揺るがない“鋼のメンタル”を発揮し、PO進出を目指す。【永野高輔】