川崎Fの元日本代表MF稲本潤一(35)が18日、現役続行に強い意欲を示した。今季リーグ戦出場は11試合、わずか316分にとどまっており、クラブは来季構想外で編成を考えているという。普段と変わらぬ様子で練習を終えた稲本は「引退というのは全く考えていない」。覚悟を決めたように明言した。

 今季は本職のボランチからセンターバック(CB)に転向も、チームではほとんどボランチで出場しており「DFができるというのはまだ見せられていない」。それでも「CBとボランチが両方できるのは強みだと思っている。どのカテゴリーにしろ、自分を必要としてくれるクラブでやりたい。ここに来る前もそうだったし、プロとして、その姿勢は変わらない」と、J1、J2を問わずプレーを続けるつもりだ。

 前日、稲本へクラブの意向を伝えた庄子取締役強化本部長は「模範の選手だし、必要じゃないということはない。ただ見方を変えれば、若手の出場機会を増やすのにフタをしてしまうところもある。どんな選手でも、そういう時は来る」と、チームの新陳代謝にも言及。その上で「今月中には方向性を決める」とリミットを明かした。W杯に3大会連続で出場したベテランの去就が注目される。