清水のFW高木俊幸(23)が、今日22日のホーム名古屋戦で“キラー”ぶりを発揮する。今季、名古屋とは公式戦で2度対戦して2得点1アシストと絶好調。21日の前日調整も順調にフルメニューを消化した模様で、今季4点目を宣言した。自らの一撃で、チームを残留に前進する今季2度目の連勝へ導く。

 FW高木俊が“お得意さま”からゴールを奪う。今季、名古屋戦は2試合連続得点中だ。さらに、得点を記録した試合は、過去4戦あるがすべて勝っており相性も良い。「やりやすいイメージはある。次も(ゴールを)狙っていきたい」。前日の調整をしっかりと終えた若きストライカーの表情には、自信がにじんでいた。

 前回対戦となった10月の天皇杯では、1点リードの後半22分。絶妙なタイミングでDFラインの裏へ飛び出し、冷静にネットを揺らした。開幕から2得点と不本意な結果が続いていたが、「あのゴールを決めたことで、点を決めたい気持ちが強すぎて必要以上に力み過ぎてきたなと感じた」。復調の兆しをつかむと、その後の広島戦でもゴールを記録した。

 中断期間中には、2試合の練習試合に先発。左サイドでコンビを組むDF吉田豊(24)との連係に磨きをかけてきた。高木俊は「欠点だった守備の確認ができた。良い準備期間になったと思うし、守備でもハードワークをしたい」と、攻守でフル回転を誓う。

 現在チームは15位。しかし、J2降格圏の16位大宮との勝ち点差は2で、崖っぷちである状況に変わりはない。高木俊は「勝たないといけない試合。得点だけでなくアシストも意識して、とにかくチームの勝利に貢献したい」と力を込めた。その目線は、残留がぐっと近づく勝ち点3だけを見据えていた。【前田和哉】