東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、4年間で生まれ変わった姿を見せる。明日29日の甲府戦に向けて27日、東京・小平市内で調整。2時間の練習後、約300人のファンに45分間かけてファンサービスを行った。今季開幕当初はなかった熱狂ぶり。練習直後とあって足を棒にしながらも、さわやかな笑顔を絶やさず対応。わずか数カ月で状況が一変したことを再確認した武藤が言った。

 「成長を見せないといけないですね」。甲府の城福監督は、東京ユース時代のトップチームの監督だった。10年2月、高校2年で宮崎キャンプに参加。当時J2だった徳島との練習試合では、右サイドバックで起用された。徳島に所属していた柿谷(現バーゼルFW)とのマッチアップに「柿谷を止めたらすごいぞ」と声を掛けられ「けっこう健闘してほめてもらえた」。当時は守備を評価されたが、わずか4年で日の丸を背負うアタッカーに成長した姿を見せる。

 2日の名古屋戦以来、ゴールから遠ざかっている。「甲府は守備が堅い。ワンチャンスをものにしないと。内容を問わずにゴールを取ることが大事」。点取り屋の顔になって言い切った。【栗田成芳】