オーストリア1部ザルツブルクへ移籍の可能性が高くなったC大阪のFW南野拓実(19)が26日、大阪市内のクラブハウスで正式に移籍の意思を伝えた。C大阪もザルツ側から非公式オファーが届いたことを認めたことで、年内にも移籍が内定する可能性がある。

 南野は今季全日程終了後、U-21(21歳以下)日本代表の遠征などで交渉の場につけなかった。初めて意思表示した南野は「自分の気持ちをクラブに伝えた。ここで結論が出たわけではない。僕から話せることはない。あとはクラブと代理人に任せている」と説明した。

 クラブハウスを訪れていた大熊裕司前監督によると、南野は「海外に行きたい気持ちは強い」と説明したという。下部組織時代の恩師である大熊前監督は「彼のことを考えれば(海外移籍は)良いこと。行きたい気持ちは分かっている」と、19歳の挑戦に理解を示した。

 ザルツブルクからは南野の代理人へ獲得の意思を示す文書が届いているという。慰留に努める宮本強化本部長だが「(残留は)厳しいと思う。年内にはクラブとして方向性を出したい」と話した。C大阪と南野の契約は3年残しており、期限付き移籍で決着する可能性もある。本人の意思は固く、移籍金や年俸など条件で折り合えば、年内に移籍が内定する見通しだ。