横浜のエリク・モンバエルツ新監督(59)が“フレンチコネクション”で手に入れた日本での成功法を胸に名門の指揮を執る。18日、横浜市内で就任会見に臨んだフランス人指揮官は、日本サッカー界で確かな結果を残した2人のフランス人監督に“取材”して来日した経緯を明かした。

 「アーセン・ベンゲル監督とフィリップ・トルシエ監督とは、昔から仲良くしています。彼らが日本でなし得たような成功を収めたいと思っています」。元名古屋監督でアーセナルを率いる名将と、02年W杯日韓大会で日本を決勝トーナメントまで導いた激情家。その2人から「日本人は規律を守り組織力という面で優れているが、自分から主導権を握るという積極性に欠けている」と、同じアドバイスをもらったという。

 母国ではU-21(21際以下)フランス代表や、カンヌ時代にあのジダンも指導した経歴を持つが日本は未知の国。よく知る2人からの助言は何より心強い。会見では何度も「コンニチハ」と繰り返すなど異文化に溶け込もうという姿勢も感じさせた。招聘(しょうへい)した嘉悦朗社長からも「人間性も含め最高の人物」と全幅の信頼を寄せられ、今日19日に始動する。【八反誠】

 ◆エリク・モンバエルツ

 1955年4月21日、フランス生まれ。86年にパリサンジェルマンのユースでコーチを務める。その後、フランスリーグのギャンガン、トゥールーズ、ルアーブルの監督を歴任。U-21(21歳以下)など世代別のフランス代表も率いた。