仙台DF蜂須賀孝治(24)が勝負の3年目にかける。鹿児島キャンプ2日目の27日、午前中に行った心拍数を計測しながらの1000メートル走×8本では、終始安定した走りを披露。西形フィジカルコーチから「一番数値の振り幅が少なく、いい走りをしていた」と称賛されるなど、90分間でペースを落とすことなくプレーできる強みをアピールした。

 それでも蜂須賀は「走れても、試合に出られなければ意味がない」ときっぱり。特別指定選手から正式加入した13年は20試合に出場も、シーズン終盤に右膝十字靱帯(じんたい)断裂。昨季出場は2試合にとどまった。「勝負の年」と位置付ける今季は、選手会長にも就任した。「自分が選手の代表という意識が自然に湧いてきた」と、今キャンプでもチームをけん引する。

 昨年は毎練習後、今季J2福岡へ移籍したFW中原が居残り練習に付き合ってくれた。「感謝の気持ちも伝えたいので、(得意の)クロスでは誰にも負けたくない。活躍して恩返しできれば」という。そして「結果を残すため、まず開幕スタメンとレギュラーを勝ち取りたい。目立たなくても献身的にやりたい」と闘志を燃やした。【成田光季】