山形は千葉・館山キャンプ3日目の28日、12種類のサーキットトレーニングで瞬発力を鍛えた。石井孝典フィジカルコーチ(34)の指示のもと、2人1組になった選手たちは悲鳴を上げながら1時間以上にわたって汗を流した。

 楽しみながら体をいじめる。メニューはベンチプレスやダッシュに加え、シュートやパス回しなど12種類。昨年のキャンプでも同じ形式の練習を行ったが、石井コーチは「選手が飽きないように、ボールを使う場所を増やして順番や距離も変えた」と“J1仕様”にグレードアップさせた。最大の難所はダッシュでポールをくぐり抜けるジグザグ走。FW山崎は「あれが一番キツかった。長距離走よりは好きだけど、去年より種類も増えた気がする」と充実した表情で話した。

 昨季はキャンプで鍛え上げた効果で終盤の快進撃が生まれた。昨季はリハビリで館山キャンプ不参加だったDF西河は「午前も午後もフィジカル練習で体には来てるけど、これがキャンプだから」と覚悟はできている。石井コーチは「サーキットは週2、3回やっても効果がある。あと、スプリント系の練習はこれからですから」と言った。J1を戦い抜くための体力をつくる地獄の2部練習は、まだ始まったばかりだ。【鹿野雄太】