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浦和ドローでＶお預け／Ｊ１

＜Ｊ１：浦和０－０清水＞◇第３２節◇１８日◇埼玉

　連覇が次節以降に持ち越されても、浦和にイライラ感はなかった。３戦連続の引き分けも、足踏みしている感覚はない。ＭＦ長谷部は「負けないことを考えた。勝ち点１は良かった」と安堵（あんど）の表情。厳しいチーム事情の中で上出来の勝ち点１だった。

　この日はＦＷワシントンが出場停止、ＭＦ山田とＤＦ堀之内が故障離脱、先発が期待されたＦＷ田中達も右足を痛めてベンチ外。前半１７分にはＭＦ鈴木が相手選手と接触し、左まゆ毛上を１０針も縫う裂傷を負って退場した。１４日のアジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）制覇から中３日の過密日程も重なり、オジェック監督は「この難しい時期にこれだけのパフォーマンスを発揮できたことは素晴らしい」とねぎらった。

　代表勢は病魔と闘う“恩師”のことが頭から離れなかった。闘莉王は「オシムさんのことが気にかからない選手はいない。やる前は気になり、サッカーをやりたくなかった」と表情を曇らせた。腰痛を抱えて強行出場した阿部も「痛いと言っていられない。最後までやりたい」と必死に集中する姿勢を貫いた。

　数多くのマイナス材料を乗り越え、勝ち点を７０まで伸ばした。２４日の鹿島戦で勝てばＪ連覇が決まる。ホーム最終戦、自力で優勝が決められる。鈴木は「次に勝って優勝を決めたい」。この日はドローに満足したが、次は勝利にこだわる。アジア制覇に続く２冠奪取へ、最高のシナリオが準備できた。【藤中栄二】

［2007年11月19日9時33分　紙面から］

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