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鹿島MF本山が11冠王手弾/天皇杯

川崎F対鹿島 後半27分、技ありのキックで決勝ゴールを決めた鹿島MF本山
川崎F対鹿島 後半27分、技ありのキックで決勝ゴールを決めた鹿島MF本山

<天皇杯:鹿島1-0川崎F>◇準決勝◇29日◇国立

 鹿島MF本山雅志(28)が、11冠へ王手をかける決勝弾を決めた。川崎F戦の後半27分、鮮やかな右足ボレーシュートを決め、チームを1―0の勝利に導いた。今季Jのベストイレブンにも選出されなかったが、チーム内では「事実上のMVP」の呼び声高い大黒柱が、5年ぶりの決勝進出に貢献。今季2冠にあと1勝に迫った。

 仲間を信じて、本山はゴール前に走った。後半27分。自陣ゴール前からのロングボールをFW田代が競り勝ち、さらにFWマルキーニョスが相手DF箕輪にプレッシャーをかけ、中途半端なクリアを誘う。弧を描いたボールに対し、本山が直接右足ボレーで振り抜くとゴール右上隅へ。「有三(田代)が競った時点でサポートしに行くつもりだった。前半から、ものすごくシュートを外していたから決めてやろうと」。この日5本目のシュートが決勝弾となって実った。

 今季公式戦47戦出場で7得点。突出した数字ではないが、欠場はわずか1試合と安定して試合に出続けた。以前は代名詞だった得意のドリブルは、今や本山の武器の一部にしかすぎない。戦況を把握し、守備に奔走する泥臭さ、献身的な姿勢が加わった。ベストイレブンに選出されなくても「優勝しただけで十分」と涼しい顔だったが、唯一選ばれた岩政は「モト(本山)さんが選ばれるべき」と力説する。MVP級の働きをしたことは、チーム内の誰もが認めている。

 FW柳沢の後を受けて、来季の選手会長に就任することが決定。副選手会長などの人事を指名できるが、岡田ジャパンの代表候補選手を外す気遣いを見せている。「オフの日に集まりとかあるので、代表選手にとっては負担になる。自分が代表選手だったころの経験もあるので、なるべくサポートしてあげたい」とチーム全体のことを考える。

 今季2冠目、通算11冠目のタイトルに王手をかけた。「最近は毎年、元日に自分たちがどうしてできないのか、テレビを見ながら思っていた」と5年ぶりの決勝戦を素直に喜んだ。もちろん舞台に立つだけで満足はできない。「最近サポーターに『元日、行こうね!』と言われたから『元日は勝とうね!』と返しておきました」。07年度最後の戦いも勝利で締めくくる。【広重竜太郎】

[2007年12月30日9時18分 紙面から]

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