あなたの「国」の代表は? 日本サッカー協会は5月31日にワールドカップ(W杯)・ロシア大会に臨む日本代表23人を発表した。初出場は12人。W杯日本代表の肩書を持つ選手は、98年フランス大会から数えて計90人となった。その出身地を都道府県別に比べると、1位は「サッカー王国」静岡県で断トツの16人。6大会連続の輩出となった。

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 日本代表レベルにおける「サッカー王国」静岡は、まだまだ健在だ。全国高校選手権での県代表は3大会連続初戦敗退中と、かつてと比べてその勢いには陰りが見える。だが、今回のW杯日本代表には、藤枝東出身のMF長谷部、静岡学園出身のMF大島と2人の県出身者が選ばれた。長谷部が主将として3大会連続。大島は初出場で、県出身のW杯代表は98年大会から6大会連続16人目となった。2位が東京都の7人だけにその多さが際立つ。

 2人は高校選手権には出場していないが、その高い技術と判断の速さ、メンタルの強さは地元静岡で培われた。そうした土台があったから、プロとして花開いたのだろう。ちなみに、日本協会に選手登録されている人数は女子も含め、静岡県は都道府県別で9位の3万9562人。1位東京都(9万3372人)の半分以下となっている。【石川秀和】

○青森 青森山田高出身MF柴崎が県出身者初の日本代表であり、初のW杯代表

○埼玉 浦和ユース出身のMF原口が初選出。埼玉県出身は3人目だが、浦和ユース出身者は初

○神奈川 湘南の下部組織育ちで、横浜市出身のDF遠藤が初出場。県出身者は98年大会から6大会連続6人目。他に6大会連続は静岡県だけ。現在のJリーグのクラブは都道府県別最多の6

○山梨 韮崎高出身MF中田英が個人歴代最多10試合に出場

○滋賀 野洲高出身MF乾が初選出。滋賀にJリーグクラブはないがW杯日本代表は3人目

○大阪 W杯で複数得点は過去3人で、うち2人が大阪府出身。MF本田が歴代1位の3点、2位がMF稲本で2点(他に兵庫県出身の岡崎が2点)

○兵庫 MF香川は宮城県のFCみやぎバルセロナユース出身だが、生まれは神戸市

○熊本 今回のDF植田が3人目のW杯日本代表。06年のGK土肥、FW巻と3人すべて大津高出身

○ブラジル 前回の14年ブラジル大会に続き、今回もブラジルからの国籍変更選手の代表入りはなし。