ワールドカップ(W杯)ロシア大会のサポートメンバーとして同行していたFW浅野拓磨(23=ハノーバー)が20日、ロシア・カザンを出発し、帰国の途に就いた。メンバーを入れ替えることができた初戦の24時間前を過ぎたため、離脱することとなった。前日19日は日本対コロンビアを現地で観戦。「日本が勝った喜びの後に悔しさが沸々湧いてきた」と複雑な心境も明かしたが「僕のロシアW杯の挑戦は終わったので、次に向けて頑張るしかない」とすぐに切り替えた。

 期間中はW杯に向けて黙々と準備をする先輩に刺激を受けた。「大きな背中で見せてくれる先輩達がいたり、毎日取り組んでいるチームメートを見ると自分はまだまだだと感じた」。10年南アフリカ大会でサポートメンバーだったMF香川からは食事中に「この経験が次につながるから」と言葉を掛けてもらったという。「同じ経験している人だからこそ、その言葉を信じて頑張ろうと思った」と悔しさを押し殺して、練習に取り組んでいた。

 来季からは新天地。ハノーバーで4年後のカタール大会に向けて再出発する。「現時点で失うものはない。今まで以上に全力で頑張りたい」と意気込んだ。