2度のワールドカップ(W杯)指揮を誇る元日本代表監督、岡田武史氏(61=FC今治オーナー)がコロンビア戦の勝利を称賛した。14年ブラジル大会に続き「日刊スポーツW杯特別評論家」に就任。日本トップの経験に基づいて「岡田武史論」を展開する。初戦は10年南アフリカ大会との比較、勝負のあや、両監督の采配から日本サッカーの成長、第2戦セネガル戦の展望を大いに語った。【取材・構成=木下淳】  

 第2戦はセネガルとの勝者対決になった。日本戦の後、すぐ分析し「アフリカ独特の身体能力を生かした攻守にプラスして、チームのための犠牲精神を持っているように感じた。スーパースターは前線のマネぐらいだが、全員がハードワークする」と評価。攻撃面は「カウンター攻撃は圧巻である。日本はディフェンスラインの裏にスペースを与えたくない。ただ、シュートはうまくない。決定機をつくられても粘り強く対応して欲しい」と指摘。「またディフェンスは、アフリカ勢の中では組織されている方だが、バイタル(MFとDFの間の危険なエリア)に大きなスペースを空けたり穴はある。今の大迫ならタメをつくれて厚みのある攻撃ができそうだ」と十分に戦える可能性を感じた。

 日本の編成については「選手は自信を持って挑めるはず。うまく回っているから先発は変えない方がいいと思うけど、西野さんは研究好きなので、相手のスピードに対応する選手を使ってくるかもしれない」。その上で眼鏡の奥の目を鋭く光らせる。「次は11人が相手だ。簡単にはいかない。より現実的に戦う必要があるし、できればクオリファイ(予選通過)しておきたい。尻に火がつく。自分の時は第2戦でオランダに負け、最後のデンマーク戦に負ければ敗退、と逆に追い込まれた。次戦で勝って決められるようであれば、上も狙えてくるんじゃないか」。自身を超える過去最高の8強へ、2戦目の必勝も西野ジャパンに期待した。