アルゼンチンとの初戦を1-1で引きわけ、歴史的勝ち点を挙げたアイスランドは前半3分、ゴール正面約25メートルのFKをG・シグルドソンが狙ったがGKの好セーブでゴールを奪えなかった。同6分にもチャンス。またしてもG・シグルドソンがゴール前でフリーとなり右足でコースを狙ったシュートを打ったが、GKにキャッチされた。

 攻勢を強めるチームに観客が後押しする。前半13分ごろから、「う~」という重低音のかけ声のあとに両手をたたく「バイキング・クラップ」がスタジアム中に響き渡った。やり終えるとスタジアムが大歓声に包まれた。

 前半45分に右からのFKをFWフィンボガソンが飛び込んだがミートせず、ゴール左に外れた。

 アイスランドは前半何度かチャンスを作ったが得点を奪えず。一方で初戦のクロアチア戦落としてこの試合負けたら1次リーグ敗退となるナイジェリアは前半シュート0本に終わり、0-0で前半を折り返した。

 後半に入ると一転、ナイジェリアが攻勢を強める、開始早々、MFエテボが右足でシュートを打ちチーム初シュートを放つと、同4分にカウンターからFWモーゼスの右クロスをペナルティーエリア内でFWムサが絶妙なトラップから右足で豪快に決めて、1次リーグ突破へ向けて貴重な先制点を奪った。

 後半27分にも決定機を迎える。右CKをDFバログンが頭で合わせたが、クロスバーのわずか上を通過した。2分後にはムサが右足でミドルシュートを打ち、クロスバーを直撃した。

 すると、後半30分に待望の追加点を挙げる。ムサがドリブルで左サイドからペナルティーエリア内まで持ち込み、最後はGKをかわして右足で決めて、この日2点目を記録した。

 後半35分、攻めあぐねていたアイスランドは、ペナルティーエリア内でフィンボガソンが倒されてPKを獲得する。VARが使用されたが判定は変わらず大チャンス到来。しかし、このPKをG・シグルドソンが枠を捉えられず、1点を返すことができなかった。

 PK失敗の直後に、サポーターがこの日3度目の「バイキング・クラップ」で選手を鼓舞した。

 後半43分に選手たちが声援に応えようと決定機を作ったが、ペナルティーエリア内でフィンボガソンが左足シュートを打ったが、GKに止められ、最後までゴールを奪えず、初黒星を喫した。

 この結果、D組は突破を決めているクロアチアを除く3チームが残りの1枠をかけて最終節を争うことになった。敗退危機だったナイジェリアが2位に浮上。3チームの中で唯一自力での突破の可能性がある。勝ち点1で並ぶ3位アイスランドと4位アルゼンチンは、突破のためには勝利が最低条件と厳しい状況に追い込まれた。

 第3戦は、ナイジェリアがアルゼンチンと、アイスランドはクロアチアと対戦する。