日本代表MF本田圭佑(32=パチューカ)が、西野朗監督(63)の采配に理解を示した。

 W杯ロシア大会1次リーグ第3戦のポーランド戦。自身はベンチで、0-1の状況で、仲間がノーリスクのパスを回しながら試合終了の笛が鳴るのを聞いた。

 もし、1点を追うセネガルがコロンビア相手に追いつけば、日本は一転敗退。「その可能性があったのでホッとした」と明かしつつ、他会場の結果待ちのギャンブルに勝った西野監督の指示には「あそこで西野さんはリスクを取りに行った。個人的には素晴らしい采配だったと思う。僕が監督だったら、あの采配はできていなかった。そう客観的に見ていた自分もいた。結果がすべてなので、西野さんはすごいなと思いました」と感服した。

 場内のブーイングを浴びながら、作戦を遂行した仲間には「大事なのは結果。予選(1次リーグ)通過が目的だったので、出ていた選手には少し酷な部分があったけど、非常にポジティブな結果だったと思う」とたたえた。

 その上で、手放しで称賛できない自分もいた。「サッカーはエンターテインメントなので。結果主義ではダメ、と僕はずっと思っているので。ただ、結果を出さないと誰も俺の発言を聞いてくれない。だから結果を追い求めるけど、本当はダメなんです。いいサッカーしてナンボなんですよ」と持論を展開。「ファンには申し訳なかった」と謝りつつ「次に進まないと、面白いサッカーをしてファンを喜ばせることができなくなる。次のため、そこは理解してほしい」とファンに要望。2大会ぶりの決勝トーナメント進出という結果をつかみ取り、玉砕しても意味がない現実を理解してもらうため、チームメートをかばうようにしっかり発言して、取材エリアを後にした。