ベルギーが得意のカウンターから2点を奪い、イングランドを2-0で下して3位となり86年大会の4位を上回って同国最高位を更新した。

 前半4分、GKクルトワ(チェルシー)のロングキックをMFシャドリ(ウェストブロミッジ)が頭で落とし、拾ったFWルカク(マンチェスター・ユナイテッド)がそのまま左サイドを駆け上がったシャドリにつないだ。このDF裏へ出されたボールをシャドリが左足ダイレクトのクロス。これに右サイドから中央へ走り込んで相手DFの前に出たDFムニエ(パリサンジェルマン)が右膝で押し込んで先制に成功。後半のイングランドの攻めをしのいだ後の同37分にはMFデブルイネ(マンチェスター・シティー)のスルーパスを受けたFW・E・アザール(チェルシー)がドリブルから右足シュートを決めてダメ押しした。

 マルティネス監督は「その成果が全てであり、(ベルギー史上最高の3位は)選手たちの努力に相応しい結果でもある。集団として成し遂げた成果だ。タレント個人の力でもある程度のところまではいくことができるだろうが、今大会では、もはや選手たちが個人の力だけを当てしてはいないことが確認できた。集団としての力を信じて戦う意思を持っていた。力を合わせて、チームの勝利のためにはどんな努力も惜しまない姿勢を見せてくれた。パフォーマンスの質も素晴らしかった。スタッフを含む誰もが全てのベルギー人が誇りに思える戦いをと願っていたが、実際にそれを成し遂げたチームの全員を讃えたい。無失点勝利は、チームの集中力、勝利への意欲、そして能力の賜物。大会で奪った得点の数を見てもらえばわかるだろう。合計10名は、かつてのフランスとイタリアと並ぶW杯での得点者数記録だと思う。しかも、正攻法で記録を打ち立てた。選手たちは語り継がれるべきレガシーを残したのだ」とたたえた。