フランスが優勝を飾り、黄金色の優勝トロフィーを手に入れた。70年メキシコ大会で優勝したブラジルが永久保持権を得て、74年西ドイツ大会から採用された「2代目」優勝トロフィーは、06年ドイツ大会からデザインはそのままにわずかに大ぶりになり、現在は「3代目」となる。

☆トロフィーアラカルト

▽初代トロフィー

 ◆名称 ジュール・リメ杯。W杯開催の提唱者であるフランス人ジュール・リメ氏の名が冠された。

 ◆デザイナー フランス人のアベル・ラフルール氏。天使が羽を広げるデザイン。高さ30センチ、重さ4000グラムの純金製。

 ◆永久保持権 最初に3回の優勝を果たした国に認められる規定だった。70年メキシコ大会で優勝したブラジルが権利を得た。

 ◆失踪 66年イングランド大会開幕直前、ロンドンでの展示中に盗まれたが、1週間後にピクルスという名の小犬がごみ箱から発見した。ピクルスは一躍有名になった。

 ◆末路 83年12月19日にブラジル連盟の建物から盗まれた。その後4人が逮捕されたが、すでに溶かされ、金塊になってしまったとされている。現在残っているのはレプリカ。

▽2代目トロフィー

 ◆名称 FIFAワールドカップ。74年大会から使用。

 ◆デザイナー イタリア人のシルビオ・ガッツァニガ氏。高さ36センチ、重さ4970グラム。台座は2層の準宝石マラカイト。

▽3代目トロフィー

 ◆改良 2代目は欧州や米大陸の地形は明確なのに、日本と韓国が陸続きなどアジアの地形が不正確で、これを改善。金の純度も不明確だったが、18金製に。2代目より0・8センチ高くなり、1・2キロ重くなった。06年大会から使用。