今シーズン最初の10試合で3勝4分け3敗とつまずいたマンチェスターUが、その後は調子を取り戻してきた。

 24日現在、33試合を終えて勝ち点65の3位。開幕10試合でイーブンだった成績も、その後の23試合では16勝4分け3敗と大きく勝ち越している。

 好調の要因はさまざまだろうが、英デーリーメール紙(電子版)は本拠地オールドトラフォードのロッカー室で流れる音楽について触れている。

 同紙によると、これまでロッカー室での音楽といえば、“DJ”アシュリー・ヤング(29)が選曲を行ってきたという。

 だが、マンU公式TVの「MUTV」に登場したヤングが、対談した歌手のオリー・マーズに、今季の選曲がどのように行われているかについて明かしている。

 ヤングは、自分の曲がかかっているかどうかたずねたマーズに対し「キミの曲をプレーしたいんだけど、監督から言われているんだ。ファンキー・ハウスか、普通のハウス・ミュージックしかかけちゃダメだってね」と答えた。

 クラブ等で人気のハウス・ミュージックは、サンプリングと打ち込みをミックスしたグルーブ感のある音楽スタイル。中でも70~80年代のファンク音楽からの音源を用いて作られたものが、ファンキー・ハウスだ。

 いずれにせよ、御年64歳のルイス・ファンハール監督が好むとは、とても思えない。

 マーズも「ファンキー・ハウスだって!? 本当にファンハールが聞きたがってるの? 想像できる? ファンハールがノリノリでシャワーから出てきて『やったぜみんな! 今日も勝ったぜ』って叫んでいるところを」と目を丸くしていたという。

 ただ、実際のところ同監督が何を考えてハウスを選択しているのかは分からない。だが「64歳っぽい音楽」をかけられるよりは、若者が好む音楽の方がマンUの選手たちにはなじむはず。そのあたりはプレーに好影響を与えているのかもしれない。

 そういえば、かつて筆者が取材していた米MLBのヤンキースには、ラテン系の選手が多かった。

 ロッカー室の音楽は日によって違っていたが、彼らが活躍した日などはラテン・ヒップホップやラテン・ハウスなどがガンガンにかかり、みんなが踊りまくっていたような印象がある。マンUもロッカー室がああいう雰囲気であれば、チーム状態が良いのもうなずける。