今季からマンチェスター・ユナイテッドに加入し、すでにリーグ戦で15ゴールを挙げている元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ(35)にとって、数億円はあまり気にしない額なのかもしれない。

 複数の欧州メディアによると、イブラヒモビッチは現在、どこの会社ともシューズに関する契約を結んでおらず、それだけでスポンサー料数億円の損をしているのだという。

 もともと同FWは03年からナイキ社とシューズ契約を結んでいた。だが昨夏、欧州選手権期間中の練習でアディダス社のスパイクを履いている姿が目撃された。

 マンチェスターUでの公式戦デビューとなったコミュニティーシールドのレスター戦では再びナイキに戻したものの、その後はまたアディダスに。2月26日のリーグ杯決勝・サウサンプトン戦ではアディダスのスパイクを履いて2ゴールを挙げ、優勝に貢献した。

 マンチェスターUでは1週間で30万ポンド(約4350万円)もの大金をもらい、これまでもスポンサー料を含めて、さんざん稼いできた。いまさら年間数億円のロスはそれほど痛くないのだろう。

 シューズ契約よりもファンが気になっているのはマンチェスターUとの来季契約。イブラヒモビッチとクラブとの契約は単年だが、1年間延長できるオプションがついているという。

 イブラヒモビッチは「オレがどう感じるか、そして状況がどうなるか、成り行きを見てみよう。どこかに来季欧州CLを逃したら契約延長しないという記事が出ていたが、それは関係ない」と発言。

 一方モウリーニョ監督はファンに向けて「彼の自宅に行って、チーム残留を説得してくれ」と呼び掛けた。シューズ問題よりも、クラブに残るかどうかの方が欧州中で注目されているようだ。

 【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)