すべてのアーセナル・サポーターにとって恐れていることが現実となりつつある。
プレミアリーグは現在、チェルシーが勝ち点75で首位を快走中。そして2位につけているのが勝ち点68のトットナムだ。
一方、トットナムとノースロンドン・ダービーで激しい戦いを繰り広げるライバルのアーセナルは、勝ち点54の6位。来季欧州リーグ出場圏内からも外れてしまっている。
もしトットナムがアーセナルを上回ってシーズンを終えれば、実に94-95年シーズン以来、22季ぶりの出来事となる。
英ミラー紙(電子版)は、94-95年シーズン当時と現在とで、いかに世界が変わったかという記事を掲載。ちょっと面白いので紹介したい。
●ウェブサイトの数 インターネットに登録されたウェブサイトの数が2万3500から約11億7770万に増えた。
●スタジアム変更 当時のプレミアリーグ20クラブのうち半数が、現在は違うスタジアムでプレーしている。
●移籍金最高額 ロナウドがPSVからバルセロナへ移った際の1320万ポンド(当時のレートで約19億6000万円)から、ポグバがユベントスからマンチェスターUに入った際の8900万ポンド(約122億円)に上昇した。
●チェルシー監督 暫定監督も含めて16人がチェルシーの指揮を執った(モウリーニョとヒディンクは2度指揮した)。
●ビル・ゲイツ 資産が129億ドルから839億ドル(約9兆2300億円)になった(いずれも世界一)。
●ビール 1パイント(約568ミリリットル)のビールの値段が3倍に。
●年俸 プレミアリーグ平均年俸 13万ポンド(約1930万円)から243万8275ポンド(約3億4300万円)に上昇。
●監督引退!? 94-95年シーズン開幕時にプレミアリーグクラブを指揮していた監督で、現在もサッカークラブを率いている監督はいない。
●テレビチャンネル 英国には4つのチャンネルしかなかった。
●タイガー・ウッズ まだプロゴルファーではなかった。
●スターバックス・コーヒー まだロンドンにはオープンしていなかった。
●栄枯盛衰 94-95年シーズンの1位(ブラックバーン)、3位(ノッティンガム・フォレスト)、5位(リーズ)、6位(ニューカッスル)、8位(クイーンズパーク)は現在2部でプレーしている。
●ロンドンで5番手 94-95年シーズンはトットナム以外にもクイーンズパーク、ウィンブルドン、チェルシーがアーセナルより上位で、アーセナルはロンドンで5番目のクラブだった。
●ベンゲル監督 まだ名古屋グランパスを指揮していた。
今季プレミアリーグも終盤戦に突入し、残り試合もいよいよ1桁に。トットナムはアーセナルより勝ち点で14点上回っている。時代の流れに乗って、いよいよトットナムがライバルクラブを上回れるのか。それともアーセナルが意地を見せるのか。注目が集まる。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)