酒井高徳が所属するハンブルガーSVで、なんとも“熱い”事件が起こってしまった。

 18日、大衆紙「ビルト」が伝えたところによると、同日午前9時15分頃、ハンブルガーSVの本拠地フォルクスパーク・シュタディオンで火災報知機が鳴り、レスキューや消防車など10台以上がやってくる騒ぎになった。マークス・ギスドル監督以下、選手やスタッフは午前の練習開始に向け準備をしていたのだが、安全のため一時的に全員がスタジアムの外へ避難したという。

 駆け付けた消防士が内部を確認したところ、控室付近で若干の煙が上がっていたようで、そのにおいも明らかに煙に近いものだった。同紙によれば、ロッカールームに併設されているサウナ室のオーブンが過剰に温められたことが原因だそうで、それにより火災報知器が反応してしまったという。なお、消防士の面々は念のため放水ポンプを持っての現場突入となったが、消火活動をする必要はなくオーブンを冷却。大事にはいたらず、到着から25分後、レスキュー隊や消防車はスタジアムから帰っていったようだ。

 地元紙「ハンブルガー・モルゲンポスト」によると、ハンブルガーSVの広報担当ティル・ミュラー氏は「火災報知器がしっかりと機能していることが分かり、そして消防車も非常に早く到着してくれた。彼ら(の迅速な対応)には本当に感謝している」とコメントを発表している。

 災難だったのは選手たちだ。この事件が起きた際、ハンブルクの外気温はマイナス1度。その極寒の中、彼らは約30分間、外にとどまらなければならなかった。

 ただし、この日は酒井にキャプテンマークを預けた元主将ヨハン・ジュルーの30回目の誕生日だったため、外で凍えていた全員が彼のためにバースデーソングを歌い、寒さをまぎらわしていたという。

 ジュルーにとっては生涯忘れられない日となったのではないだろうか。