マインツの日本代表FW岡崎慎司(28)が、値千金のアシストを決めた。ホームのフランクフルト戦に1トップで先発。1点を追う前半38分にMFクレメンスの同点ゴールを演出し、逆転勝利につなげた。マインツはシュミット新監督の就任初戦で白星をプレゼントした。

 岡崎らしい抜け出しだった。1点を追う前半38分。ハーフライン付近からのMFマリのパスに反応。一瞬のスピードでDFラインの裏を取ってボールを受けると、そのままドリブル。ペナルティーエリアに進入し、右側を並走していたMFクレメンスへパスを供給して同点ゴールを演出した。

 マインツは後半開始すぐにもガイス、マリが立て続けに得点して逆転勝ち。岡崎は「勝って良かった。良いタイミングで抜け出してチャンスもつくれたし。今日は(チームの)バランス、距離感が良かった」と4戦ぶり勝利を喜んだ。

 今季すでに8点を挙げている岡崎だが、昨年12月7日のハンブルガーSV戦以来、無得点が続く。そんな中、成績不振で17日にヒュルマンド監督が解任された。エースとして責任を感じていた。「普通だったら会わずに終わりなのに、自分たちを集めて『みんなを応援してる』って。すごい良い監督だった」。この日のアシストは、前指揮官へのせめてもの償いだった。

 岡崎は20日付の自身ブログ(http://ameblo.jp/okazaki-shinji/)に、ドイツ2部カールスルーエMF山田大記と食事したことについて書いた。2部ながら22試合で6得点を挙げ、2位のチームをけん引する山田について「僕とは対照的にイケイケの彼。チーム成績も個人成績も絶好調。あやかりて~!」と記している。早くも会食効果があったのか!? 幸先よくアシストと勝利を手にした。次戦28日のホッフェンハイム戦では、待望のゴールも期待できそうだ。【鈴木智貴通信員】