ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)はチームとインザギ監督を救えなかった。フィオレンティナ戦(アウェー)で4戦ぶりに先発復帰。定位置の3トップ右に入ったが、得点はなく後半35分に交代。チームは逆転負け。地元メディアが報じ続ける指揮官解任の可能性を“封印”できず、背番号10に求められる決定的な仕事を果たせなかった。試合後は「結果がすべて。ミランの名前を抱えている人間すべて、この状況を受け入れる必要がある」と言った。

 来季欧州カップ戦出場が大きく遠のく1敗。名門は低迷を続け、もはや壊滅状態にある。それでもめげず「自分自身の生きざまとしては、こういう困難に立ち向かうのが本田圭佑であるから。常に難しいが、それは自分の人生で今に始まったことではない。ミランの10番という環境で学ぶことは多い。オンリーワンだと思う」と前を向いた。(ミラノ=波平千種通信員)